
The International Insect Exchange Fair
in Frankfurt am Main
(ドイツ/フランクフルト)
Nordwestzentrum, Frankfurt, Germany
Last update: 10. Feb. 2026
フランクフルトのフェアは年に1度、11月にドイツの金融都市フランクフルト・アム・マインの郊外にて行われる、パリのジュビジーと並んで欧州最大規模のフェアである。非常に歴史のあるフェアで、既に開催は100回を超えている。ドイツもフランス同様、歴史的にコレクターが非常に多い国であり、今も多数の標本商やコレクターが存在する。

ここではその歴史を今に感じさせる、大型甲虫においては欧州最強と称されることもあるプロス氏や、数多くのクワガタを精力的に記載しているシェンク博士など、他のフェアでは見られない多彩な顔触れが勢ぞろい。
小型の昆虫や蝶をメインとしているコレクターからすると少し物足りないかもしれませんが、個人的には古い南米のカブトムシの掘り出し物が見つかったりするので面白いフェアです。



欧州のフェアでも、特にここフランクフルトでは貴重で高額な虫の取引が発生する場面を多く見かけます。
日本国内のフェアで高額な標本と言えばせいぜい数万から30万くらいまでが限界ではないかと思いますが、ここでは全て2000ユーロ(25万円)以上の標本だけで埋め尽くされている箱を出店する標本商がいたり、更にそれをスナック感覚でその場で数百万円分購入していくツワモノがいたりと、日本のフェアとはレベルが違う事を実感させられます。
これは作り話でもなんでもなく...とある大富豪のコレクターが数百万円分の標本を購入する瞬間を、私小林は大型甲虫コレクションの大家、吹抜氏と一緒に目の当たりにしたことがありました。
私から見れば吹抜氏も間違いなくとんでもない、特定のジャンルに関しては間違いなく日本一のコレクターです。
しかしその吹抜氏が「あいつはとんでもない奴だよ」と舌を巻くレベルの金持ちコレクターが欧州には実在していたのです。
欧州で名のあるコレクターはお金持ちが多く、それにまつわる逸話も沢山あり、良い意味でトップレベルのコレクションというのは「金持ちの道楽」であると再確認させられます。
元々の昆虫標本の歴史を辿れば、それは17世紀ごろの貴族階級の蒐集趣味「驚異の部屋」文化に起因します。
ヨーロッパの上流階級の知的な趣味として発展していった歴史を感じずにはいられません。





ビール片手に行う「卓上採集」ほど呑気で楽しいものはない。

ごちゃっと詰め込まれたような印象の箱が多いのが特徴。中にはパーツがなかったり虫に食われていたりするものも多いものの、掘り出し物が見つかると嬉しい。

小~中サイズのオサムシやカミキリムシに囲まれて、中央には世界最大の甲虫の一種タイタンオオウスバカミキリが鎮座する。

■周辺・観光情報
会場のアクセスやロケーションは欧州フェアで断トツ一番。会場は大型ショッピングモールに隣接し、しかもフランクフルト中央駅から会場まで電車で30分ほど。近くには銀行もカフェもスーパーもなんでも揃っているので、フェアの前後の時間つぶしに困る事はありません。
会場内には受付に荷物やコートの預かりサービスが完備されており、来場者用に臨時のバーもオープンするので極めて快適にフェアを楽しむことが出来ます。トイレも清潔で、徒歩30秒圏内にマクドナルドやATMも。
私は2018年にフランクフルト中央駅のすぐ近くに東横インがオープンして以来、フェアに参加するときはこちらのホテルを利用していましす。ホテル内は日本の東横インとほぼ同じで、朝食に白米やみそ汁が出て、なおかつ宿泊料は普通のビジネスホテルと同等というこれ以上にない待遇。
オープンしたその年に宿泊した際には、朝食会場で日本から参戦した知人のコレクターに偶然遭遇したことも。やはり日本人にはなじみのあるホテルということでこれ以上快適なものはありません。
ランクフルトの町自体は金融で栄えている都市であるので観光地は少なく、ドイツ最大規模の自然史博物館であるゼンケンベルグ自然史博物館や、木組みの家が立ち並ぶレーマー広場くらいです。
しかしレンタカーを借りて足を伸ばしてみると、歴史的なハイデルベルク城やロマンチック街道など、ドイツらしい雰囲気を楽しむことも可能です。

荷物の預かり所も完備され、何一つ不自由なく過ごせる素晴らしいフェア会場。


フランクフルトの街自体はビジネスタウンにつきあまり観光スポットはないものの、ドイツ最大規模の自然史博物館であるゼンケンベルグ自然史博物館が。昆虫をはじめ恐竜や魚類など、実物の標本展示が多いのが特徴。


郊外まで足を伸ばせば、ハイデルブルグなど歴史のある街並みを散策することができる。
