EntoModena

(イタリア/モデナ)

4月と9月の年2回開催。イタリア北部の都市モデナ(Modena)にて開催され、規模はイタリア最大を誇る昆虫標本&生体&アート作品の複合即売会である。

 年2回、春(4月)と秋(9月)に開催されるイタリアで最大の即売会。イタリア北部の地方都市モデナ(Modena)にて開催され、会場はモデナ駅(Stazione di Modena)からバスで15分程の住宅地に立つ市民体育館で行われている(中々アクセスが不便!)。

 

 バスケットコート2面ぶんの広い会場で、半分は標本、半分は昆虫や奇虫、雑貨などの総合ブースが占める。しかし通路がかなり広いので会場の面積は広くとも、標本関係の出店者数はフランスのPapillyonとさほど変わらない様に思える。

​​ヨーロッパのフェアではイタリアであろうとフランスであろうと、どこの国でもこのように標本箱を「壁」に取り付けて展示することが多い。そのため1業者あたりがフェアに持ち込める標本の量は日本のフェアより断然多い。

​ 出店業者はイタリア人が多いが、ドイツからラウテンシュトラウフ氏やウェルナー氏も卓を毎回卓を出しており、全体的に蝶や蛾よりも甲虫が多い。私が好きな大型のカブトムシやハナムグリで特に目を見張るような個体は案外少なく、偶然かもしれないが今まで一度も結果に満足して帰った記憶がない(わざわざ時間とお金をかけて来たのに、まあまあなサイズのカシクスオオツノハナムグリ一個くらいしかまともな標本を買えなかった酷い年もあった)。

会場には高齢のコレクターから小さな幼稚園児まで実に様々な人々が訪れて楽しんでいるのが印象的だ。日本のフェアはどうしても完全に「オタクの集会所」と化してしまうので(人の事を言える立場ではないが...)、羨ましい限り。

 秋のエントモデナ(9月)はいつもJuvisyや大手町の直前(もしくは重なる)の開催なので訪れたことはないが、毎回卓を出している友人曰く「規模も出店業者も殆ど春(4月)と変わらない」との事。1年に2回もこのような大規模なフェアがあるとは羨ましいものだ。

​欧州フェアでは目利きが大事である。はっきり言って向こうの人たちはパーツ欠損や修理をまったく気にしいない(この背景には「研究に使えればいい」という価値観が根付いているからかもしれない)。購入したあとでごちゃごちゃ文句を言うようであれば「次からはうちで買わなくて結構です」という店>客の立場なので、己の見極め能力が大切だ。


 ここの会場は市民体育館なので、よくフェア会場の隣で地元の小学生サッカークラブが練習をしていたりする。しぼりたてオレンジジュース、アイス、パニーニなどを扱うカフェが隣接しているので食事には困らないのが良い。それにしてもイタリアやフランスのフェアは軽食であろうと食事が美味しくてすばらしい。イギリスのキンキンに冷えたサンドイッチしか販売しないフェアとは大違いである…。

​どこのフェアでも無造作に投げ込まれたパック品の中から埋もれた逸品を探し出す作業は楽しいものだ。

周辺・観光情報


 私は毎回ヴェネツィアに宿をとり、早朝の電車で会場へ向かっている。ヴェネツィアは言わずと知れた世界随一の観光地なので説明不要だと思うが、ここだけで1週間は潰せる程様々な観光スポットに溢れている。ヴェネツィアからは高速電車で約2時間強でモデナに着くが、乗り換えが慣れていても非常にややこしいので要注意!

 純粋にフェアを楽しみたい人は、前日からモデナに宿泊する方がいいかもしれない。過去に一度ミラノから電車で訪れたこともあったが、こちらも今振り返ってみると乗り換えが面倒な上に時間がかかった無謀な試みであった。なんだかんだでモデナはかなりアクセスが悪い!!

​ヴェネツィアの夜景。美食の街ゆえについバーやパブをハシゴして夜更かしをし、翌日早朝のフェア会場行きの電車に間に合うよう起きるのがつらい...というなんとも贅沢な悩みだ。

ARIAで有名な水の都。春先のフェアの時期はまだかなり肌寒く、防寒着は必須だ。

世界一美しい広場と称されるサンマルコ広場のカフェ・フローリアンにて、演奏を聴きながら翌日のフェアへの気持ちを​高めるのは最高の時間である。

ミラノからモデナまでは乗り換えを2,3回有するが行けないこともない。ミラノにもドゥオモ広場、「最後の晩餐」を見ることのできるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会、イタリア随一のミラノ自然史博物館などたくさんの観光スポットがある。