
PAPILLYON
(フランス/リヨン)
Lyon, France
Last update: 10. Feb. 2026
フランス第二の都市、リヨン(Lyon)にて開催される春の風物詩。フランス国内外からディーラーが集まり、標本と奇虫&爬虫類の即売会が行われる。

■Papillyon(パピリヨン)とは?
パリに次ぐフランス第二の首都、リヨン(Lyon)にて毎年春頃に開催されるフェア。
フェアの名前「Papillyon(パピリヨン)」はフランス語で蝶を意味するパピヨンと、開催地のリヨンを組み合わせた造語です。
フェアの規模としてはイタリアのエントモデナよりやや小さく、欧州最大のフェアであるパリのジュビジーやフランクフルトの即売会と比較するとそれらの半分以下。日本のフェアで例えると、春の浜松町のフェアくらいの位置付けといったところでしょうか。
2016年まではアクセスが容易な市内の公民館を会場として開催されていましたが、ここ数年は郊外の住宅地に位置する体育館で行われています。リヨンの中央駅であるパールデュー駅からバスが出ているものの、割と遠い上にやはりアクセスが不便ですので、タクシーの利用がベストです。


2018年 頃から欧州や台湾のコレクター間ではアイボリーコーストに産するカタモンオオツノハナムグリの絶滅説が噂され、市場での取引額は5年前の5倍近くまで上昇したことがあった。以前は画像のようにたくさんの標本があったが、アイボリーコーストからは新しい標本が入ってこないため、もうこのような光景を見ることができないのが残念。
出展者は甲虫研究家のポリオン氏やアノウ氏、パリのノートルダム大聖堂付近に店舗を構えるALD Entomologieのディ・ジェンナーロ氏などをはじめとしたおなじみのフランス人標本商が多く見られます。
同会場では爬虫類の即売会「Reptilyon」がしばしば開催されており、昆虫の「Papillyon」とのスペースの配分はほぼ半々といったところ。

フランスでのフェアという事もあり、歴史的にフランスの植民地であった国や、現在もフランス語が公用語として使用されている国々で得られた標本が多く出品される傾向にあります。
例えば虫屋にはおなじみの言わずと知れたフレンチギアナや、レユニオン、そしてカメルーンの虫などです。現地にコネクションを持つディーラーが多い為、様々な種類を安価で購入出来るのが嬉しいポイント。
以前はタイタンオオキバカミキリTitanus giganteusの新鮮で巨大な標本を比較的安価で入手出来ました。
本種はフレンチギアナ産が有名で、多くの個体がフランス市場に流通していました。しかし2019年にフレンチギアナにて年間で採集できる本種の数は「一人あたり1頭まで」という規制が制定されて以来、急激に価格が上昇。現在では2019年以前と比較し、価格は3倍にも4倍にも跳ね上がりました。
現地に通じている人間が多いだけに、フランスはそういった規制による市場価格の変動などにも敏感です。

机上に置かれているのは巨大なタイタンオオキバカミキリ(Titanus giganteus)のメスの標本。本種はメスが非常に得難く高価。この標本は2000ユーロ(訳25万円)の値がついていたが、一瞬で売約済みになってしまった。

当日は必ず入口の付近に販売スペースが出るため、軽食(パニーニやサンドイッチ、飲み物など)などはメニューのラインナップは極めて少ないものの購入可能。
誰もが標本に熱中しているので昼食なんてこだわらない、サンドイッチ1個でも買えたら十分だ、という思いの表れなのでしょうか。
この会場の周りは住宅街であるので、かなり距離を歩かないかぎりレストランはありません。昼食はガッツリ食べたい派の人は、買って持参した方がよいかもしれません。

ビーフバーガー?ビーフサンドイッチ?なるものも当日限定の臨時の屋台で販売している。この見た目で不味いわけがない...


ヨーロッパを代表する大手用品メーカーEnto Sphinxも卓を構える

■周辺・観光情報
最寄りはリヨン・パールデュー駅(Gare de Lyon-Part-Dieu) (※注意!パリ市内にもリヨン駅(Gare de Lyon)があるものの、これは全く別の駅!)であり、周辺には数多くの観光地があるのでフェア当日前後の時間つぶしには事欠きません。
市内には世界遺産の旧市街地、ローヌ川とソーヌ川、フランス料理の殿堂ポール・ボキューズ市場といった有名観光地も。
リヨンはパリに次ぐ超一流観光地ですので、フェアのついでに機会があれば訪れてみるのもいいかもしれません。

世界遺産に登録されている旧市街地の街並み


リヨンは国内でも特に「美食の街」として名高い。リヨンの郷土料理を提供するレストランも多く存在する。

映画博物館なるものもあり、「ジュラシックパーク」で使用されたトリケラトプスの頭や「エイリアンvsプレデター」の実物大プレデターも展示されている。リヨンは観光には事欠かない街だ。
